【令和3年度1級土木】問題2.コンクリート【2次検定】

過去問解説
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問題

コンクリートの養生に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を回答欄に記述しなさい。

(1)打ち込み後のコンクリートは、セメントの(イ)反応が阻害されないように表面からの乾燥を防止する必要がある。

(2)打ち込み後のコンクリートは、その部位に応じた適切な養生方法により、一定期間は十分な(ロ)状態に保たなければならない。

(3)養生期間は、セメントの種類や環境温度などに応じて適切に定めなければならない。日平均気温15℃以上の場合、(ハ)を使用した際には、養生期間は7日を標準とする。

(4)暑中コンクリートでは、特に気温が高く、また、湿度が低い場合には、表面が急激に乾燥し(ニ)が生じやすいので、(ホ)又は覆い等による適切な処置を行い、表面の乾燥を抑えることが大切である。

 

 

 

 

 

 

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回答例

(イ)・・・水和、(ロ)・・・湿潤、(ハ)・・・混合セメントB種、

(ニ)・・・(プラスチック乾燥)ひび割れ、(ホ)・・・散水

 

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解説

(1)水和反応は、水とセメントが化学反応して凝結し、硬化すること。

セメントの水和反応に伴って生じる熱は水和熱水和反応の過程でセメントのアルカリ成分と反応性骨材が化学反応を起こして膨張し、コンクリートに膨張ひび割れ、ポップアウトを生じさせる現象は、アルカリ骨材反応
(2)打ち込んだコンクリートは、所定の性能を発揮させるために適切な温度・湿度に保つ必要があります。きちんと湿潤状態となるように湿潤養生しましょう。
養生の際は、コンクリートの表面を低温、乾燥、急激な温度変化から守るように養生マットを使用することが多いです。シートを張る場合もあります。表面を覆うことで水分の蒸発を防ぐのですが、状況に応じて散水を行います。また、シートやマット自体が水分を吸水する場合もあるので十分注意すること。
(3)土木学会が発行しているコンクリート標準示方書を載せます。
普通ポルトランドセメント(N)、混合セメントB種→私が良く現場で使うのは高炉セメントB種(BB)です。しっかりと押さえておきましょう。土木工事共通仕様書にも記載されていたかと思うので、自分の都道府県や地方整備局の資料を探して勉強するのもありですね。
日平均気温とコンクリートの養生温度は違います。問題をよく読んで慌てず間違えないようにしましょう。
(4)暑中コンクリートは夏場のような気温が高いときに打ちます。判断基準は日平均気温が25℃を超えることが予想される期間が適応期間です。(コンクリート標準示方書に記載)
※超えること、ここ間違えやすいです。超えること!
温度が高いと、セメントの水和反応が促進されます。それに伴って凝結時間が短くなるので、コールドジョイント発生の原因になります。
ちなみに打ち込み温度は35℃以下と規定されています。材料はできるだけ温度の低い状態の物を使用します。特に骨材の温度がコンクリート温度に影響を与えやすいです。
温度が高くて湿度が低いひび割れしやすい状況となる。
コンクリートについては、コンクリート標準示方書を学ぶと完璧ですけど、過去問から傾向を掴むのもよさそうですね。問題文の中でも重要なワードが沢山あるので、こつこつと確実に抑えていきましょう。

 

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