【令和2年度1級土木】問題2.建設発生土の有効利用【2次検定】問題・回答・解説

過去問解説
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問題

建設発生土の有効利用に関する次の文章の(イ)~(ホ)に当てはまる適切な語句を解答欄に記述しなさい。

(1)高含水比の材料は、なるべく薄く敷き均した後、十分な放置期間を取り、ばっ気乾燥を行い使用するか、処理材を(イ)調整し使用する。

(2)安定が懸念される材料は、盛土法面(ロ)の変更、ジオテキスタイル補強盛土やサンドイッチ工法の適用や排水処理などの対策を講じるか、あるいはセメントや石灰による安定処理を行う。

(3)有用な現場発生土は、可能な限り(ハ)を行い、土羽土として有効利用する。

(4)(ニ)の良い砂質土や礫質土は、排水材料への使用を図る。

(5)やむを得ずスレーキングしやすい材料を盛土の路体に用いる場合には、施工後の圧縮(ホ)を軽減するために、空気間隙率が所定の基準内となるように締固めることが望ましい。

 

 

 

 

 

 

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回答例

(イ)・・・混合、(ロ)・・・勾配、(ハ)・・・仮置き

(ニ)・・・透水性、(ホ)・・・沈下(または沈下量)

 

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解説

(1)国土交通省(北海道開発局)の仕様書(道路土工)からの抜粋です。処理材を○○し、ということなので混ぜ合わせる。いわゆる混合が適切だと思います。

ばっ気乾燥」の部分も○○と隠されて出題されやすいので、文章を覚えましょう。また、高含水比の材料はどうやって利用するかを考えてみましょう。
(2)こちらも国土交通省(北海道開発局)の仕様書(道路土工)からの抜粋です。実際に盛土法面勾配を変更するのは非常に難しいかと考えられます。用地の確保、法面を緩くすると路面排水の量も変わるので排水構造物の計算も必要です。
此方も文章で覚えておきたいですね。ジオテキスタイル補強盛土排水処理セメント改良等。出題されやすいワードが目白押しです。
(3)こちらも国土交通省(北海道開発局)の仕様書(道路土工)からの抜粋です。現場内にできる限り仮置きするのは重要ですが、現場に仮置きヤードがない場合は運搬処理する必要があります。しかし、土砂を捨てて、購入土を用意するよりも安価となるため、しっかりと発注者と協議をして積算変更してもらいましょう。
土の物理試験を行って、流用可能な土だった場合は、埋戻し材や盛土材にも利用できます。必ず現場で試験を行いましょう。
(4)こちらも国土交通省(北海道開発局)の仕様書(道路土工)からの抜粋です。透水性というワードが出てくるかが必要ですね。水理学を学んでいる方は透水係数kが出てくれば透水性というワードも出てくるでしょう。また、排水計算に透水係数も必要なので、覚えておくと設計計算書の確認時に役立ちます。
砂質土や礫質土というワードが出てきたら圧縮性が少ない透水性に優れた等のワードが思い浮かぶようにしましょう。粘性土の場合はこの逆となります。
(5)此方はどこからの文献なのかちょっと不明ですね。そもそもスレーキングを起こすような材料は使いたくないです。スレーキングは乾湿繰り返しを受けると劣化していく脆弱な材料です。泥岩等が良くこの問題にさらされます。改良すればある程度改善されます。なお、スレーキングしやすい材料はスレーキング率30%以上と数値の方も覚えておきましょう。
ちなみに空気間隙率Va15%以下で軽減できるということも覚えるといいかもしれません。これは高速道路総合技術研究所で行った検証結果のようです。

 

 

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